Internet Explorer 6 制式版

IE6について。IE6 Public Previewについてに続いてのレビューである。なお英語版についても以前にふれた。旅行にいっていて手に入れるのが遅くなってしまった。

パーソナルバー

以前から伝えられていた通りPublic Previewではパーソナルバーがあったが、制式版ではこれが削除されている。実にもったいないことである。それでもNetscape6に人が流れないのは、いよいよNetscapeが過去の遺物となったということだろうか。Mozillaにいたっては知っている人しか知らないといってよいのだろう。「インターネットする」という言葉がIEを起動すると同義語と化しつつあるいま、ブラウザの独占状態ははたしてよいことなのか、という問いかけは必要であろう。

文書型による動作モード

さて。レンダリング関連では重大なバグがある。CSS Level.1のフルサポートを謳っているため、文書型宣言によってレンダリングエンジンのふるまいをかえ、旧IE互換と標準互換が切り替わるという機能がある。Microsoftの公式発表によるとXHTMLの文書型宣言がなされている場合には標準互換モードとなって適切なレンダリングを行うはずなのであるが、ならないのである。この原因はどうも文頭のXML宣言にあるらしい。つまりXML宣言をしていると旧IE互換モードでレンダリングされるという症状があるのだ。たとえばXHTML1.1の文頭は一般に次のようになる。

<?xml version=”1.0″ encoding=”Shift_JIS”?>

<!DOCTYPE html PUBLIC “-//W3C//DTD XHTML 1.1//EN” “http://www.w3.org/TR/xhtml11/DTD/xhtml11.dtd”>

<html xmlns=”http://www.w3.org/1999/xhtml” xml:lang=”ja-JP”>

どうもIEの挙動をたしかめてみたところ、1行目のXML宣言が邪魔をしているらしい。これがなければ標準互換モードとなる。つまり文書型宣言の前になにかがあると全てパーになってしまって、旧IE互換となるようだ。しかしエンコードがUTF-8以外のXML文書では、XML宣言が必須である。所詮IEの実装とはこの程度のものなのだろうか。

その他

やはりCSSの疑似属性にはほとんど対応していない。これは印刷用のスタイルシートを作る上で非常に重宝しそうなのでとっとと対応をすること希望する。さらにHTMLのABBR要素に対応していないのはいい加減どうにかならないものか。ACRONYMに対応しているのだから、振る舞いとしては同じことをすればよいのだと思うのだが。エクスプローラー(IE6ではIE6にツールバーとしてのフォルダビューを追加するという形で実現)での表示のバグは改善されている。これらの点を修正してIE6.1の早期のリリースが必要と思われる。

  • 9月7日の日記で言及したNetscape 6.1で256色の透過pngが透過されない問題であるが、Bugzillaを読んでいる限りでは、バグであることが判明。

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