中共一六全大会について何回か論じてきたが、昨日閉会、ただちに第16期中共一中全会が開かれ、新指導部が決定した。
中共中央政治局常委は序列順に、胡錦濤、呉邦国、温家宝、賈慶林、曾慶紅、黄菊、呉官正、李長春、羅幹である。完全におおかたの見方のとおりというところで、李瑞環の引退も結局、そのままだったようだ。江沢民の中央軍事委主席留任も観測通り。呉邦国の全人代常務委長、温家宝の国務院総理、胡錦濤の国家主席などの就任は来春の全人代で行われる。
注目すべきは、党中央軍事委の大幅な若返りである。これまで軍令の張万年、軍政の遅浩田の両上将が副主席として江沢民体制を支えてきたが、曹剛川、郭伯雄がこれに変わる。特に郭伯雄は先任の上将十人近くをごぼう抜き。江沢民体制と同様に安定感をもって二期をつとめるという胡錦濤体制における軍の両輪を担わせるという目的が明らかだ。