嵐の巡航

本格的に台風直撃。にもかかわらず今日からゼミ合宿である。当初は電車で行こうと思っていたのだが、あっさりとJR東は中央東線の運休を決定したため、電車での合宿入りは困難となる。先生の車に同乗させていただくことにする。

朝にまずクラナッハに行く。雨は普通に強くふっている感じ。これで運休しているのだから、JRはやる気がないと思っていたのだが、巣鴨駅に向かう途 中で風と雨が猛然とした台風の姿をあらわにし始める。10分強の徒歩であっという間にべちゃべちゃ。この状況では中央線どころか中央自動車道も通行止めで あろう。いったいどうするのか、と思いながら指定集合場所の三鷹駅に向かう。

駅のホームから電車に移る間だけでも強い雨が降りかかってきて、ぬれる。やっと電車に乗ったと思っても駅についてドアが開くたびに雨が吹き込んでく る。車窓も500m先もよく見えないくらい。台風の中心は横浜あたりらしい。この前の台風は東京湾を通過したが、23区では強い風も雨もまったくなかっ た。それがなんとしたことか。台風の中心近くとはこれほど恐ろしいものであったのか。

三鷹駅北口広場。篠突く雨を裂いて、先生の車までひた走る。こういう時はとろとろしていてはダメだ。傘をさしたりしないで一気に走ったほうが、濡れないですむ。で、とりあえず車内に落ち着く。ズボンはぐちょ濡れ。もう外には出たくない。

で、今後の予定。今日中の八ヶ岳入りは様子をみるとのこと。聞けば山梨は陸の孤島になっているとか。富士川沿いも笹子峠も富士見口も佐久口も十国峠 もどこもかしこも閉鎖されていているらしい。これではどうがんばってもいけないわけだ。とりあえず先生の自宅に避難し、午後二時から酒を飲む。

教養あふれる会話をして時が過ぎる、というのは半分嘘で私はぐっすり寝入っていた。午後9時にいたってようやく起きだす。雨はやんでいる。どうも今日は先生のうちに泊まりのようなので、私は帰る。いったいなんのためにずぶぬれになって三鷹までいったのだろう。

午後10時過ぎ。飛行機がニューヨークの世界貿易センタービルにぶつかったという一報。一同びびってテレビをつける。つけたとたんに二機目激突。さ らにびびる。とりあえずなんだかよくわからないが、私は一人で家に帰って、明日再び合流することにした。日経平均一万円割れも台風も完全に吹き飛んでし まっている。おかげで、怠慢なJR運行情報が再開する朝六時まで小海線が運転するかどうかわからない。運転すれば、私は電車で八ヶ岳山麓まで行くことがで きるのだが……。

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