旅人を迎えて

大阪から友人が来た。信州でのスキーの帰りに東京に寄ったとのことだ。

私はといえば帰京早々に早速夜更かしをしてしまっており、彼から電話があったときも爆睡していた。なんとか起きあがってシャッターを開けてみるとさわやかな晴れ。おっくうながら着替えて外に出た。

神保町を一通り案内し、私も本を買う。この町はずいぶんと通い続けており、見慣れた風景である。しぜん話題も本のことであった。山川世界史ライブラリの新刊と「彼氏彼女の事情」(「コラム」で言及予定)の新刊を買う。友人に「彼氏彼女の事情」のヴィデオを持ってきて貰っていた。昨秋よりアニメ化されておりガイナックス+庵野監督の組み合わせで、ネット上でも話題になっていて見たかったからである。

コミック高岡は相も変わらずの盛況。また東方書店の品揃えのよさも再確認した。一方でアジア文庫の移転を知らなかったというのは恥ずかしい。

適当に昼食などを済ませる。話はさして覚えていない。夜。「ガメラ3」を新宿で見る。どうも性分が合わないらしく、演出もストーリーも感心できない。わりとステレオタイプな話も好きなのだが、はっきりいってよくわからない。なぜ破壊されねばならぬのか。なぜ虫けらのように死んでいかねばならぬのか。そしてヒロインはなぜ優先して助けられねばならぬのか。歴史を学ぶ身からは少々つらいものがある。単なる娯楽作品としてみた場合もガメラ自体はよいとしても小道具や背景の粗さが目立つ(京都駅は例外)。中途半端な予算のかけ方を感じた。

土曜の二十三時の新宿。そこそこに賑やかで楽しかった。なかなか会わぬ友人のはずであるが、なんとも溶けている。こちらも緊張感が無い。コミュニケーションをとることは、逆に日常と化すとやりにくいらしい。

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