杉浦一機『便利で快適な飛行機に乗りたい――利用者のための航空事情大研究』

便利で快適な飛行機に乗りたい―利用者のための航空事情大研究〈前篇〉

著者/訳者: 杉浦 一機

出版社: 草思社(1998-11)

Amazon価格: 1

単行本(232ページ)

ISBN: 4794208464

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便利で快適な飛行機に乗りたい〈後篇〉利用者のための航空事情大研究

著者/訳者: 杉浦 一機

出版社: 草思社(1998-11)

Amazon価格: 1

単行本(248ページ)

ISBN: 4794208472

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航空評論の草分け、杉浦一機による航空事情解説書の新装版。彼の提言は多岐に渡り、また上下巻双方の1/4をしめるエアラインガイドも有用だ。

杉浦が特に強調するのが日本でのハブ&スポークの活用である。日本の大都市の空港のパンク状態はますます有名だが、ここにいたってハブ空港というタームが多用されるようになった。いうまでもなく羽田などはかなり多くの乗り換え客が利用しているわけである。

そこで杉浦は国内的には東京をハブ化する必要はなく、羽田はただの東京に出入りする人の玄関たるべきであるとする。そして逆に地方-地方路線も採算が合わないのも当然。であるから地方の中心空港を活性化すべき。例えばまず羽田-北海道各地の便を廃止する。これによって離着陸が満杯に達している羽田での発着を大型機のみとしてランウェイの効率よい活用を目指し、B747を中心として羽田-札幌を増便する。その上で、札幌のハブ機能を高めて、各地に分散させるという方式を提唱する。また国際線もアジア近距離ではその行き先(たとえばソウル)を札幌同様に考えて羽田発着にしてもよい。地方-地方路線も単純に運行したのでは採算は望めない。かといって東京に発着させると効率が悪い。そこでいっそのこと東京に寄らない客はすべて新潟に集中させてしまうという案である。

なかなかに魅力的な案だが、そのためには乗り継ぎ料金を設定する必要があろう。また離発着をすること自体が、金がかかるということも問題である。なぜ詳しいはずなのに言及がないのだろうか?

主に航空政策が中心になっているが、副題の<より便利に>の視点がいかされた本である。ただし普段飛行機に乗ることがない人には、もしかしたらどうでもよいことかもしれない。

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